Body Pioneer株式会社・代表取締役の河合 眞哉です。
2011年11月にBodyPioneer株式会社を設立いたしました。
右も左も分からない若者が起業し、周囲からは『早いんじゃないか?』という声もありましたが、自分ならきっと理想の会社、理想の社会を作れると根拠のない自信と共に3名でスタートしました!
多くの困難という壁にぶつかってきましたが、逃げずに一つ一つ向き合って乗り越えてくることが出来ました。
『自分は器用な人間ではない。それを受け入れて不器用だからこそ一生懸命向き合う』 ご迷惑をおかけしてきましたが多くの方々に支えられて、ここまで何とかやってこれました。
現在(平成29年4月時点)では、40名の社員と共に
『豊かに生きる』
の理念の基、従来のカタチに捉われずに新しいカタチ、新しいサービスを目指して頑張っています。
これからも慢心することなく、初心を忘れず『豊かに生きる』サービス創りをしていきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
Q.起業するきっかけを教えてください。
私が一般病院に勤務していた時の事です。大腿骨頸部骨折で手術をされたご高齢の患者さんを担当した時がありました。
患者さん自身の努力が実り自分の足で歩いて退院されていかれました。
ところが、6ヶ月の定期検診の時にリクライニングの車椅子で来院されました。
私は驚いて『あんなに元気に歩いていたのに・・・・、何故?』と聞くと、
ご家族から『家でも、デイサービスでもずっと座っているだけ』とお聞きしました。
『退院した後は、リハビリを受けられないのか?介護保険にはリハビリはないのか?』と憤りにちかい感情を抱きました。
街を歩くと時折『リハビリデイサービス』という看板を目にしていたため、デイサービスでもリハビリはされているものだと思い込んでいました。
よくよく調べていくと・・・
大手企業のフランチャイズでどんどんリハビリデイサービスは出来ているものの、
理学療法士や作業療法士などのリハビリテーション専門職が在籍しているデイサービスはほとんどないことが分かりました。
ワードイメージが良く、営利目的だけに使われている『リハビリ』という言葉。
そして、それを信じて利用される方々。
理学療法士である事に誇りを持っていた私としては、何とか現状を変えたいと常々思っていました。
『誰か・・・、この現状を変えてほしい!』と、そう思っていました。
いわゆる他力本願です。
日々悶々としていましたが
『たった一度の人生!出来るか出来ないかじゃない、やるかやらないか。やらない後悔だけはしたくない。やれる!』
と、全く根拠のない自信と若さゆえの勢いだけで起業しました。
『真のリハビリテーションを提供したい! 』これが起業のきっかけです。
Q.実際に、リハビリ特化型デイサービスを展開されてどうですか?
クリニックや病院勤務の時は、理学療法が楽しくて仕方ありませんでした。
1mm関節を動かすだけで大きな動きの変化が出たり、理学療法を通して患者さんが良くなったりすることにやりがいを見出していました。
今でも、職人技を追求する治療は大好きですが、デイサービスでリハビリを提供するようになって大きく変わったことがあります。
それは、
技術は、対象者の要求を叶えて初めて技術と言える。
更に、社会が変わるぐらいの技術以外は技術と言えない。
と思うようになりました。
利用者さんが望む生活レベルを実現できなければ『理学療法』は『自己満足』になってしまいます。
『自分は理学療法がやりたいのか?それとも、目の前の人を本当に喜ばせたいのか?』と葛藤し続けて
『目の前の人を幸せにするため、豊かに生きてもらうための手段の一つとして理学療法を使おう』
と思いました。
理学療法にこだわり過ぎず、従来のデイサービスの形に捉われ過ぎず、目の前の利用者さんが喜び、そのサービスが当たり前の社会になる事を目指していこうと思っています。
Q.デイサービス以外にも、他の事業をされている理由を教えてください。
【訪問看護・訪問リハビリについて】
デイサービスの利用者さんで、娘さんの結婚式でバージンロードを一緒に歩きたいという方がいらっしゃいました。
半年間の過酷なリハビリを頑張って目標を達成したのですが、その後しばらくしてから体調を崩して当デイサービスの利用が中止になってしまいました。
その時に、『通院できなくなったら私達の担当じゃありません。』と自分たちが言っている気がして悔しくて仕方ありませんでした。
そして、利用者さんに対する無責任感を感じました。
『デイサービスに通えなくなっても、私達が胸を張って提供できるサービスを新しく作っていきたい!』
『点ではなく線!線から面のサービスを提供したい』
と思い、訪問看護および訪問リハビリの事業をやりたいと思いました。
そのきっかけから2年ほどの時間がかかりましたが、諦めずに計画、準備してきて良かったです。
【居宅介護支援事業所について】
私達は介護保険分野でも胸を張って良いリハビリサービスを提供しています。
私達のリハビリを見てご理解いただけるケアマネージャーさんもいらっしゃれば、
親会社のデイサービスを利用させる方もいらっしゃいました。
それぞれ事情はおありかと思いますし一概に決められませんが、私達が考えるケアプランは
『一番に利用者さんの目線』
だと考えます。
『自分の親だったら、こんな風にサポートして自立した生活に繋げてもらいたい』
という想いを担当の利用者さんのケアプランにも実現していきたいと思います。
当社のケアマネ―ジャーは、主語が必ず『利用者さん』でケアプランを考えています。
【Koco菜 Diningについて】
ある時、デイサービスの利用者さんが入院しました。
スタッフ達は
『せっかく元気になってきたのに・・・。退院してきたらゼロからリハビリのやり直しだ・・』
と、話をしていました。
2カ月後に、その利用者さんが退院してデイサービスが再開になった時、全スタッフが驚きました。
『入院する前より元気になってる!!』
理由は、1日3食栄養のとれた食事を摂っていたのです!
健康は、運動だけではなく『栄養』が大切な事を痛感しました。
その瞬間から『私達も、いつか栄養バランスのとれた美味しい食事を提供したい!』と思い始めました。
塩分制限、糖分制限しても限りなく美味しく、低農無農の野菜、添加物食品や遺伝子組み換え食品は一切使わない
『本当に安心安全で美味しいご飯』を提供して『食から幸せに豊かに生きる』事にこだわりたいと思い
Koco菜 Diningをオープンしました!
【TAP研究会について】
理学療法士や作業療法士などのリハビリテーション専門職は一生勉強する職種だと思います。
適当に自分の体や家族の体を診られるのは誰だって嫌なはずです。
一方、リハビリテーション専門職の調査結果では『やりがい』は他職種の平均以上ですが、
『将来性』や『給与面』では平均以下という報告があがりました。
私自身、大好きな理学療法に夢も希望もないというセラピストが増えている事がショックでした。
そこでTAP研究会では、このようなリハビリ専門職の悩みに少しでも寄り添えるように各セラピストのスキルアップを応援し、出来る限り安価で内容の濃いセミナーを開催しております。
年間3000人の参加者に支えられてきたTAP研究会が出来る事を真剣に考えて、大幅にシステム変更を行いスキルアップしたい方を応援できる『ポイント還元』を導入しました!
皆さんのスキルアップのお手伝いをしつつ、ポイントなどの金銭的なサポートもしていければと思いTAPセミナーを開催しております。
Q.どんな会社を創っていきたいですか?
私達は『胸を張って良いサービス』と言えるサービスを行っていきたいです。
私一人では微力です。
到底、全てのサービスを提供する事は出来ません。
全社員が同じものを、同じところを見ている必要があります。
女性もいれば男性もいます。理系もいれば文系もいる。
性別、育った環境、特技、考え方、生き方、それぞれ違います。
一人一人の個人が持つ魅力、個性、強みを引き出して会社理念である『豊かに生きる』を達成していきたいのです。
『豊かに生きる』を達成する手段は無限にあります。
社員一人一人の能力を発揮できるサポートが出来る会社を創っていきたいです。
『あれをやれ』、『これをやれ』といった指示は人を成長させません。
『あれやりたい』、『これやりたい』といった意欲を持って人は成長します。
人の成長なくして会社の成長はありませんし、私自身の器以上に会社は大きくならないと思っています。
社員と共に私自身も成長していきたいですし、社員全員の成長と共に会社も成長し、より豊かな生活に繋がるサービスをどんどん提供していきたいと思います。
そんな会社を創っていきたいです。
Q.今後、どんな社会を実現していきたいですか?
『人はどんな時に幸せを感じるのでしょうか?』という質問に答えられますか?
- 人に愛されること
- 人にほめられること
- 人の役に立つこと
- 人から必要とされること
と、日本理化学工業株式会社の大山隆久社長が答えました。
幸せという無形なものを文章化した大山社長に感激したのを覚えています。
私は、高齢者や難病疾患や運動器疾患、中枢神経疾患のリハビリテーションに携わってきました。
多くの方は『出来ない事』に目を向けて『早く死にたい』や『自分はお荷物だから、家では従うだけ』などの発言をしてしまいます。
確かに加齢や疾患などで身体機能の低下が起きると『出来ない事』は増えるかもしれません。
ですが、それでも必ず誰かの役に立っていますし、誰かの生きる支えになっています。
私達が提供するサービスでそういった方々に居場所や心の拠り所を提供し、必要性を感じて頂きたいです。
私達から出来る事を最大限やって行く。
そして、そのサービス自体が世の中の常識になることを切に願っています。
そんな社会を実現していきたいです。